膿栓 ためしてガッテン 取り方/放送内容
ここでは2014年10月22日に放送された「ためしてガッテン」での喉にできる「臭い玉」についてよりくわしく解説します。
この放送のサブタイトルは「“風邪はノドから…”その体質に潜む病SP」というものでした。
この喉にできる臭い玉ですがこれは正式には「膿栓」といわれています。
臭い玉とは「膿栓」のこと
口の中にできる臭い玉は一般的に「膿栓(のうせん)」と呼ばれます。
膿栓は口腔内の細菌や食べかすや歯垢などが混ざり合って口腔内で発生した炎症が原因となり膿瘍となったものをいいます。
この膿瘍が口の中で乾燥すると膿瘍が小さくなって「膿栓」と呼ばれる小さな固まりになります。
膿栓があると、口臭や口の中の違和感などの自覚症状があります。
膿栓 ためしてガッテン 取り方/臭い玉
臭い玉が頻繁にできるとどんな弊害がある?
またこの口の中に臭い玉が頻繁にできると口臭の原因となる細菌や食べかすの歯垢がたまる、またタバコの煙などがとどまりやすくなります。
そして慢性的な口臭や口腔内の疾患のリスクも高まることがあります。
また口臭玉ができやすい人は、歯周病や虫歯、口内炎、口腔癌などの口腔内の疾患のリスクが高くなるので口腔内の健康管理にも注意しなければなりません。
そして口臭が原因となり社交的な場面でのコミュニケーション障害や自己嫌悪感を引き起こすこともあります。
以上のように口臭玉が頻繁にできることは口腔内の健康に悪影響を与えるだけでなく社交的な問題を引き起こすこともあるので適切なケアを心がけましょう。
この臭い玉と病気との関係は?
臭い玉が頻繁にできる原因の1つに、慢性扁桃腺炎が挙げられます。
慢性扁桃腺炎
慢性扁桃腺炎は、扁桃腺が長期間にわたって炎症を起こす状態を指します。
扁桃腺は口の中の奥にあるリンパ組織で、細菌やウイルスを検出し、体内から排除する役割を持っています。
慢性扁桃腺炎は扁桃腺が常に炎症を起こして常に腫れた状態が続く病気です。
慢性扁桃腺炎は、以下のような症状を引き起こすことがあります。
・喉の痛みや不快感
・喉の腫れや赤み
・頭痛
・発熱
・のどの奥や鼻づまり
・口臭や膿栓の発生
慢性扁桃腺炎は細菌やウイルス感染によって引き起こされることが多くそれが原因で扁桃腺が腫れることもあります。
また、喫煙やアレルギー反応なども原因の一つとされています。
この慢性扁桃腺炎は抗生物質や口腔洗浄剤やうがい薬などで治療することができます。
症状が軽ければ自然治癒することもありますが逆に重症化すると手術が必要となる場合もあります。
慢性扁桃腺炎を放っておくと大きな病気に発展するリスクはあるの?
慢性扁桃腺炎自体は重篤な疾患ではありませんが放っておくと合併症を引き起こすことがあります。
例えば、扁桃炎菌が血液中に侵入することで敗血症を引き起こすことがありますし慢性扁桃腺炎が原因で呼吸困難を引き起こすこともあります。
更に、慢性扁桃炎が原因で脳症や心筋症などの合併症を引き起こすこともあります。
だから慢性扁桃腺炎になったら適切な治療を受けることが大切です。
膿栓 ためしてガッテン 取り方/口呼吸
臭い玉と呼吸とは関係がある?
「ためしてガッテン」の番組中でも触れられていたけれど臭い玉と呼吸とは関係があるの?
この番組中に言われていたように口臭玉と呼ばれる口の中にできる臭い玉と呼吸方法には相関関係があります。
口呼吸をすると口の中が乾燥して唾液が不足するので口臭の原因となる細菌が繁殖しやすくなります。
また鼻に入る空気のフィルター役を担う鼻毛や粘膜が乾燥することで風邪やアレルギー症状などが悪化することもあります。
一方、鼻呼吸をすると鼻にある毛細血管や粘膜が空気を浄化して温めることになるので口臭の原因となる細菌が繁殖しにくくなります。
つまり臭い玉を予防するためには、口呼吸ではなく鼻呼吸を心がけることが大切なのです。
しかしどうしても口呼吸をしてしまう場合は口の中が乾燥しないようにできるだけ水分補給やうがいをすることも臭い玉の予防には効果的です。
口の中を乾燥させないようにするためのその他の具体策
以上のように膿栓の発生を予防するためにはできるだけ口の中を乾燥させないようにすることです。
なぜなら口の中が乾燥すると唾液が少なくなり細菌のバランスが崩れて膿栓ができやすくなります。
唾液は口の中を清潔に保つ役割があるので乾燥しないように十分な水分補給を行うことが大切です。
またタバコやアルコールなども唾液の分泌を妨げるので膿栓の原因となることがあります。
だからこれらもできるだけ控えることが望ましいです。
膿栓 ためしてガッテン 取り方/とっても大丈夫?
口の中の臭い玉を綿棒や耳かき、指で取り除くことはあまりおすすめできません。
理由としては以下のようなことが挙げられます。
傷つけるリスクがある
綿棒や耳かき、指で取り除くときに口の中の粘膜を傷つけてしまうことがあります。
そしてそれが原因で出血したり痛みを感じたりすることがあります。
感染のリスクがある
綿棒や耳かき、指で取り除くことで口の中に細菌を入れてしまうことがあります。
その結果、口内炎や細菌感染症の原因になる可能性もあります。
これらの理由から自分で臭い玉をとることはおすすめできません。
膿栓 ためしてガッテン 取り方/予防
じゃあこの臭い玉を予防する方法ってあるの?
「ためしてガッテン」の番組中では鼻呼吸をすることが予防法ということでしたがそれ以外でも予防する方法はいくつかあります。
この臭い玉を予防する方法は以下のようなものがあります。
歯磨きをしっかり行う
毎日の歯磨きをしっかり行い歯垢や食べかすを除去することが大切です。
口腔洗浄剤を使う
口腔洗浄剤を使うことで口内の細菌や食べかすを取り除くことができます。
舌ブラシを使う
舌ブラシを使って舌の表面の汚れを取り除くことができます。
口の中をうがいする
口の中をうがいすることで口内の汚れを洗い流すことができます。
それぞれの予防法の具体的な方法
正しい歯磨きの方法
臭い玉を作らないためには、正しい歯磨きを行うことが大切です。
以下に、臭い玉を作らないための歯磨きの方法をいくつか紹介します。
正しい歯磨きの方法を身につける
歯磨きは正しい方法で行うことが重要です。
歯ブラシを使い歯と歯の間や歯肉と歯の接点などを細かい部分まできちんと磨くことが大切です。
歯ブラシの先端を使って奥歯の噛み合わせの隙間にある歯垢も落とすようにしましょう。
歯ブラシの毛先が届きにくい場所には歯間ブラシなどを使うことでムラなく綺麗にすることができます。
歯ブラシや歯間ブラシの交換を定期的に行う
歯ブラシや歯間ブラシは使い続けると摩耗してその効果が落ちるので定期的に交換することが大切です。
一般的には3ヶ月程度で交換するのがよいとされています。
口腔洗浄剤の使い方
口腔洗浄剤は口の中の細菌を減らし口臭や膿栓を予防するのに役立ちます。
以下は口腔洗浄剤の使い方の一般的な手順です。
正しい量を測る
洗浄剤のラベルに従い適切な量を測ります。
一般的にはキャップの目盛りに沿って30mlから45ml程度を使用します。
喉に注ぐ
口に入れ喉に向かって洗浄液を垂らします。
口に含む必要はありません。
うがいをする
喉に洗浄液が届いたらうがいを始めます。
15秒から30秒程度口を閉じてうがいを繰り返します。
洗浄液を吐き出す際には吐き出し口を目安にすると良いでしょう。
口をすすぐ
洗浄剤の味が口に残らないよう水またはマウスウォッシュで口をすすぎます。
舌ブラシの使い方
舌ブラシは舌表面の細菌や食べかすを取り除くのに役立ち臭い玉の予防につながります。以下は舌ブラシの使い方の一般的な手順です。
舌ブラシを湿らせる
水で舌ブラシを湿らせます。
舌を出してブラシを当てる
舌を出して、舌の奥から前方に向かって舌ブラシを当てます。
舌の中央から始めて、左右に移動していきます。
圧をかけて動かす
舌ブラシを軽く傾けて舌表面に圧をかけてゆっくりと動かします。
舌の中央から左右に移動しながら舌の表面を掃除します。
ブラシを奥に入れすぎないように注意してください。
ブラシを洗う
ブラッシングが終わったら舌ブラシを流水で洗い流します。
ブラシに歯磨き粉や口腔洗浄剤をつけることもできます。
舌ブラシを使用する際には力を入れすぎないように注意してください。
またブラッシング後に口をすすぐことも大切です。
このように定期的に舌ブラシを使用することで口臭や膿栓の予防につながります。
うがいの方法
うがいは口腔内の細菌や食べかすを洗い流して口臭や膿栓の予防に役立ちます。
以下は、うがいの一般的な手順です。
温かい塩水でうがいをする場合
一般的なうがいの方法は温かい塩水でうがいをすることです。
塩水は口の中の細菌を殺菌し口臭や膿栓の予防に効果的です。
塩を約1杯分、200mlのぬるま湯に溶かします。
水でうがいをする場合
塩水が使えない場合は水でうがいをすることもできます。
水でうがいをする際には口をゆすぎながら30秒~1分間うがいをします。
膿栓 ためしてガッテン 取り方/治療
膿栓のクリニックでの治療法について
膿栓の治療法はその原因や程度に応じて異なります。
一般的に以下のような方法が用いられます。
抗生物質の処方
痛みや炎症が強い場合は抗生物質が処方されることがあります。
ただし抗生物質は膿栓自体を除去するわけではないため膿栓が再発する可能性があります。
手術
重症の場合や膿栓が再発し続ける場合は手術が必要となる場合があります。
手術には扁桃摘出術や腫れたリンパ節の切開排膿術などがあります。
ウォッシングや洗浄
膿栓が軽度である場合は口内を洗浄することで取り除くことができることがあります。
これは口腔内を洗浄するうがい薬や口内洗浄剤を使用することで行われます。
レーザー治療
近年、レーザー治療が膿栓の治療に使われることがあります。
レーザー治療は炎症や膿栓を除去し組織を殺菌することができるので手術に比べて痛みやダウンタイムが少なく効果も高いとされています。
まとめ
上記の治療法は一般的なものであり医師は患者の症状や状態に応じて適切な治療法を提案することになります。
膿栓 ためしてガッテン 取り方/Q&A
膿栓ができる場所はどこ?
膿栓は、口腔内のほかにも、皮膚や鼻、耳、肺などの様々な部位にできることがあります。
膿栓ができたらどうすればいい?
膿栓ができた場合は自分でなんとかしようとする前に医師や歯科医師に相談することが大切です。
また膿栓が大きく症状が重い場合は早めに医療機関を受診するようにしましょう。
膿栓が再発する原因は何か?
膿栓が再発する原因は口腔内の清潔が不十分であったり病気の治療が不十分であったりすることが挙げられます。
またストレスや睡眠不足などの生活習慣の乱れも膿栓の再発を引き起こす原因となります。
膿栓 ためしてガッテン 取り方/まとめ
以上、ためしてガッテンで取り上げられた臭い玉のついてその取り方、予防のしかたについて解説してみました。
臭い玉は自分で取り除くのはやめた方がよいということでした。
やはり専門家に診てもらって対処するのが正解。
また根本的な問題は口の中を清潔に保つことが大切。
だから常日頃から正しい口腔ケアを習慣にするのがいいでしょう。